[UnsplashのKristin Wilsonが撮影した写真]
はじめに
英語とホスピタリティをはじめとする複数のスキルを組み合わせることで、自分自身の価値を高め、仕事や人間関係において他とは一線を画す存在になることができます。
一つの分野でNo.1を目指すことはもちろん素晴らしい挑戦ですが、複数のスキルを掛け合わせることで、結果的に「その組み合わせならではの強み」を発揮し、平均以上、あるいはトップクラスの実力を持つことが可能になります。
ここでは、私自身の体験を通じて、スキルの掛け合わせがどのように実践的な力となり、思いがけない結果を生むかについてご紹介します。
英語力とホスピタリティの融合
英語力の背景
私は47歳のときに英検1級を取得しました。
それまでコツコツと学び続けてきた英語力が形になった瞬間でした。
その後、49歳で京都市内に町家を複数管理している宿泊施設に転職し、新たな挑戦を始めました。
そこには20数か所の京町家を利用したゲストハウスがあり、世界中から多様なゲストが訪れます。
実際に、8割以上のゲストが外国人でした。
私の主な業務は、京都駅から町家までゲストを車で送迎して、チェックイン手続きをします。
また、滞在中のゲストが何か困ったことがあればサポートしたり、必要に応じて調べものをして情報を共有したりしていました。
日々のやり取りはほとんど英語で行われ、自然と語学力を活かす場面に恵まれた環境でした。
生まれながらのホスピタリティ
英語力だけではなく、私にはもう一つの強みがあります。
それは「人のお世話をすることが好き」という性格です。
子どもの頃から、転校生が来た日はその子に自然と声をかけ、困らないようにサポートするような子どもでした。
ウェイトレスのアルバイトをしていた学生時代も同じように、お客様との関わりを大切にし、喜んでもらえるような対応を心がけていました。
中には私のファンだと言ってくださるお客様もいたほどです。
ホスピタリティは、自然とにじみ出る自分の一部なのだと感じています。
宿泊業における結果と評価
京町家のゲストハウスでの仕事では、英語力とホスピタリティが見事にかみ合い、就職からわずか3ヶ月で「最も優秀な社員」と評価されました。
誰かが面倒だと思うような仕事も、積極的に取り組むことで、自分のスキルを磨き、ゲストや同僚からの信頼を得ることができました。
宿泊業では、サービスの質はスタッフによって大きく異なります。
マニュアルに沿った最低限の対応をする人もいれば、状況に応じて臨機応変に対応する人もいます。
私は後者のタイプです。
たとえば、私は身長147cm、体重41kgという小柄な体ですが、外国人ゲストの大きなスーツケースを車で運ぶ作業も進んで行いました。
町家の清掃やちょっとした修理にも、自ら取り組んでいました。
英語力が高く、頭の良い社員もいましたが、ホスピタリティが伴っていないことがあり、ゲストや会社からは高い評価を得られていないようでした。
どれほど長く働いていても、対応に「心」が感じられない人には、信頼や感謝が集まりにくいのです。
おわりに
私が未経験だった宿泊業で短期間のうちに高評価を得られた背景には、自ら努力して身につけた英語力と、生来のホスピタリティの掛け合わせがありました。
これはまさに、スキルの掛け合わせが生む成果です。
今、単独のスキルだけでは最大の効果が得られなくても、別のスキルと掛け合わせることで想像以上の可能性が広がるかもしれません。
ぜひ、ご自身のスキルを棚卸しし、どのように組み合わせれば強みに変えられるかを考えてみてください。
きっと、あなたならではの価値が見えてくるはずです。
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